薪ストーブ

最近、流行の兆しがあるといわれる「薪ストーブ」ですが、暖房器具としてはどうなのでしょうか。
薪ストーブは仕組みとしては、鉄の箱の中で薪などを燃やして煙突から排煙するというきわめてシンプルなものです。
しかし煙突というものが発明されるまでは、室内で効率的にものを燃やすことは難しかったでしょうし、また現在の薪ストーブの様なかたちにたどりつくまでにいろいろな工夫が必要だったことと思われます。
現在の薪ストーブの原型になっているのは、ベンジャミン・フランクリンが発明したベンジャミン・ストーブだということです。現在日本で手に入る薪ストーブは、日本製のものも一部ありますが、ほとんどは外国からの輸入品です。外国製のものは大型のものが多く、値段も高いようです。

薪ストーブの特徴

現在は暖房器具でもエアコンやファンヒーターなど送風を利用した暖房器具が多くなってきていますが、暖房の観点から言うと、薪ストーブはその周りだけ暖めるという輻射熱タイプの暖房になります。
maki-stove1.gif
日本の伝統的な暖房である囲炉裏なども、このタイプですね。火のそばで暖まる暖房と言うのは、部屋のどこにいても暖かいというわけに行きませんが、その一方で、みんなが自然に火の周りに集まるというよさがあります。また炎が燃えるのを直接みるというのも空調システムなどでは味わえない味わいですね。
薪ストーブは密閉した箱の中で火を燃やしますので、空気調節により火力を調整しながら、燃やすことができます。外でたき火をしている場合は、薪を入れただけ燃えて火も大きくなりますが、薪ストーブの場合は、先に薪を入れるだけ入れておいて、あとから火力を調整しながらゆっくり燃やすこともできるわけです。たき火の場合は、炎を眺めながら少しづつ燃料を追加していくという、それはそれで楽しみもあるわけですが、薪ストーブは暖房器具ですから付きっきりというわけに行きませんからね。

薪ストーブの燃料

薪ストーブという名前の通り薪を燃料にするわけですが、木材ならなんでもいいというわけではありません。まず自然木であること。
手近にあった家具を解体したものやベニヤを燃やすのはよくありません。木材以外のものが含まれていますから、有毒ガスが発生してしまいます。外で燃やすならまだいいですが、室内ではだめですね。それにストーブ自体にも悪影響があります。
それから、きちんと乾燥していること。1年以上自然乾燥させたものがベストですね。ちゃんと乾燥していないと、燃焼時に水蒸気が発生するので火力が得られません。
あとは、こだわるなら樹木の種類。
ごく一般的にな「ナラ薪」、暖かさが得られる「カシ薪」、火持ちと香りを両方楽しめる「けやき薪」などがあります。
「けやき(欅)の薪」
「広葉樹の王様」とも言われるけやき(欅)の特徴はその堅さにあります。堅さゆえ火持ちがよく、薪ストーブに適しています。また、香を焚いたようなほのかな香りが、単に暖房だけでない薪を焚く楽しみを与えてくれます。
「かし(樫)の薪」
他の木では得られない、ほてるような暖かさと、ナラと比べても5割り増しから倍くらいの火持ちの良さが特徴です。寝る前に2,3本くべておけば朝まで熾火が残っています。少し火付きが悪い(着火点が高い)
面はあります。

Copyright © 2007 薪ストーブの楽しみ